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なんて思わず脳内でパニックを起こすが。
「魔獣の赤ちゃんみたいで、つい」
「それ誉めてる?」
「いや見た目の話だ!」
「見た目の話ですって!?」
想像していた可愛さじゃなかったことに物凄く苛立った。
“まさか魔獣なんて言われるなんて⋯!”
とイライラする私のご機嫌を取ろうと慌てて買ってきた串焼きを見てため息を吐く。
「⋯私、空腹で苛立ってるんじゃないんだけど?」
「魔獣の赤ちゃんって見た目は本当に可愛⋯いや、俺の失言でしたスミマセン」
気まずそうに少ししゅんとしながら謝罪され、なんだか胸の奥がくすぐられる。
仕方ないわね、なんて言いながら彼の持っている串焼きを受け取った。
「へぇ、花とかも売ってるのね」
休憩した私達は散策がてらお祭りを堪能していると、鮮やかな花達が目に入り思わずそう呟く。
それはてっきり食べ物や飲み物を売っているお店ばかりが出店していると思っていたからの感想であり、別におねだりとかではなかったのだが⋯
「その花一本」
「え!?」
私の視線の先の花をさらっと買ったカイルに焦る。
そんな私とは反対に、代金を支払い花を一本受け取ったカイルは⋯
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