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子どもの頃は、雪で遊ぶのが好きだった。
手が悴むことより、雪をさわりたい好奇心が勝る。
スキー場に連れて行ってもらった中で記憶に残っているのは、スキーやソリで、勢い余ると道路まで出て行ってしまう小さな山。小さかったと思う…けど、ちゃんとスキー場の名はあったはず、あの山は何処だったんだろう。今も運営してるなら嬉しいな。もちろん、万全の安全で。
成長すると、暗くなった帰り道で 建物の窓辺の 赤やら緑やらの灯りがほんわり見えて、雪の柔らかな線と合わさって温かく感じた。近づくクリスマスに予定はなくても、心が浮かれる。
次にはお正月の飾りが売られ始め、年の節目を実感する。歩くと雪が キシッ、ギュッ、と軋むような音が鳴るほど冷えた 歩道の横に、桃色の繭玉が落ちていたりする。白に映えて印象深かったのか、その場面を覚えている。
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