第一章 婚活パーティーでの出会い

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俺は自分に似合わないセリフにおかしくなってしまった。 「失礼ですがおいくつですか」 「俺は三十歳です」 「じゃあ、あと一年ですね」 「はあ?」 「私、誕生日がきたら次の世代の仲間入りです」 その女はにっこり微笑んだ。 俺はその笑顔に吸い込まれた。 「あのう、二人で抜けませんか、食事行きましょう、どうも、ここの料理は 俺の腹を満たしてくれない」 「でも、あと一年……」 俺は彼女の言葉を遮り、こう告げた。 「惹かれちゃえば、関係ないですよ」 俺はスマホで車を会場の入り口につけるように指示をした。 彼女の手を引っ張り、車にエスコートした。 「さあ、乗って」 運転しているのは、俺の側近件運転手の日下部テツジだ。 「お疲れ様です、かしらじゃなくて社長、どちらに行けばよろしいですか」 彼女はテツの言葉に変な顔をした。 (やべえ、バレたか) 「しばらく、走らせろ」
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