手を伸ばさずにはいられなくて

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「ぅわッ」  突然背後から腕を掴まれてテニスコートの裏に連れて行かれた。  耳元で弾む息…こんなの相手次第では警察案件だよ。  久しぶりの先生のにおいに泣きたくなる。 「元担任に何も言わずに帰るなんて薄情なヤツだな、お前…」 「…校庭から走って来ただけ、だよね?」 「うっせー」 「超おっさんじゃん…」 「走ったからじゃねぇよ‼︎緊張してっからだ」 「…え」  腕を掴む先生の手に力が入る。 「高森、俺は…」 END
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