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いつからだろうか、僕の見る世界から色が抜け落ちたのは
目の前でくつくつと煮えている大豆の鍋から上がる湯気を眺めながら、ぼぅっとかんがえる
親に言われるがまま、習い事を増やして、塾に通って
幸いというべきか不幸というべきか容量は人よりも良くて、大抵のことはすぐコツが掴めたし、そのおかげであまり疲れることもなかった
でも、どれにも興味は持てないから全部中途半端なままで、かと言って本気を出せるわけもなくて
「あ」、忘れてた、そうこぼしつつ鍋をのぞき込むと
大豆たちが水をめいっぱい吸って少しだけ水から顔をのぞかせ鍋にぎゅうぎゅうに詰まっていた
そろそろ頃合いかなと水を切りながら大豆を大きな袋に移して潰す
形がなくなっていく大豆たちを
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