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第二話
「結構雰囲気あるね…」
「あぁ、そうだな…」
瀬良たちは、その夜、しっかりと二人でピンの場所へ来ていた。
そこは如何にもな感じの、一車線のトンネルだった。高速道路内ってわけではない。本当に謎のトンネルだ。
だが、誰もいないし、車の一台も通らない。
「そういえばさ、ここってどんな霊が出るの?」
「あぁ。なんでも、白い女の霊とか、バイクの人とかだって。」
「ふーん。まぁ、トンネルだし事故っていうのはありだね、でも、幽霊と言ったら白い女って感じだよねぇ世間一般的に。」
「あぁそっか。歌って、大学で民俗学勉強してるんだっけ。」
「うん。」
「でもなんで白い女の幽霊なんだ?」
「それは、白い着物を着た髪の長い女、から来てるんだって。幽霊画でわかりやすくなるように書いたところから始まってるらしいよ。」
「へぇ~」
「怪談は、事象と解釈でできるからね。」
「それって、」
「先生の無断転載。」
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