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第六話
黒い刀身に赤い線の入っている刀だ。
神崎がそれを向かってくる白い女の霊に向ける。
しゃがんでいる瀬良は、神崎の眼が紅みがかっていることに気が付いた。
そのまま、
「鬼符「神楽」」
と唱え、素早く振りかざす。
すると、
「ぎぇぇぇぇぇぇぇ!」
と奇声を上げながら消える。
次に反転して、鉄パイプの方に振りかざす。
「がぁぁぁぁぁぁぁ!」
と奇声を上げながら消えていった。
二つのそれが消えると、トンネルは何事もなかったかのように静かに、落ち着きを取り戻した。
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