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「好きになる要素がない」
目の前にいる想い人の唇が、残酷な言葉を告げる。
自分は今日、一世一代の告白をした。
しかも相手は同性。自分と同じ男だ。
受け入れてもらえるとも思っていなかったが、まさかこんな辛辣なオマケ付きだとも思っていなかった。自分は今どんな顔をしているのだろうか。きっと自分でも見たこともない顔をしていると思う。
「そっか・・・」
口から出た声は情け無くて、それしか言えない自分が悔しくて、けれども、それが精一杯だった。心なしか顔も目頭も熱くなってくる。俺は俯きながら、逃げるようにその場を去った。
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