共鳴〜共に鳴れ!〜

7/13
前へ
/13ページ
次へ
一週間が過ぎ、我慢できずに三人はノピア先生の元にやって来た。 「先生、きっとカーボル、無理。あいつ、毎日震えてる。他の奴にする、正解」 「今更メンバーから外すのもかわいそうだけど、続けさせるのはもっとかわいそうです、先生」 うーん、と唸って先生は反論する。 「ですが、カーボルは毎日欠かさず特別訓練室に来ています。彼は彼なりに頑張っている所ではないですか?」 「だけどさ」 突っかかるリュートを手で制して、尚も先生は続ける。 「わかっていますリュート。 君がクラリネやゴンボに負けないくらい、心根の優しい子である事は」 「な、何言ってんだよ」 「そんなリュートに質問です。 いつも君達の相手をしてくれている無敵のセンシサイザーですが、彼は特別訓練室の壁同様、まさに特別製の装甲を持っています。 分厚い特殊合金に、強力な魔法結界を施してあるのです。活動停止中に私が本気で攻撃したとしても破壊できるかどうか。 しかし、君達なら彼を正々堂々破壊出来るかもしれません。どうすれば良いでしょうか?」 「えっ?」 先生でも壊せない物を? そんな方法があるのだろうか。 「あ、もし正解が分かっても実行はしないでくださいね、彼はめっちゃ高価なので。 ではまた後で」 もちろん実行はしないが、そんな方法があったとして。 カーボル抜きでやるしかないな、と三人は考えていた。
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加