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一週間が過ぎ、我慢できずに三人はノピア先生の元にやって来た。
「先生、きっとカーボル、無理。あいつ、毎日震えてる。他の奴にする、正解」
「今更メンバーから外すのもかわいそうだけど、続けさせるのはもっとかわいそうです、先生」
うーん、と唸って先生は反論する。
「ですが、カーボルは毎日欠かさず特別訓練室に来ています。彼は彼なりに頑張っている所ではないですか?」
「だけどさ」
突っかかるリュートを手で制して、尚も先生は続ける。
「わかっていますリュート。
君がクラリネやゴンボに負けないくらい、心根の優しい子である事は」
「な、何言ってんだよ」
「そんなリュートに質問です。
いつも君達の相手をしてくれている無敵のセンシサイザーですが、彼は特別訓練室の壁同様、まさに特別製の装甲を持っています。
分厚い特殊合金に、強力な魔法結界を施してあるのです。活動停止中に私が本気で攻撃したとしても破壊できるかどうか。
しかし、君達なら彼を正々堂々破壊出来るかもしれません。どうすれば良いでしょうか?」
「えっ?」
先生でも壊せない物を?
そんな方法があるのだろうか。
「あ、もし正解が分かっても実行はしないでくださいね、彼はめっちゃ高価なので。
ではまた後で」
もちろん実行はしないが、そんな方法があったとして。
カーボル抜きでやるしかないな、と三人は考えていた。
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