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「帰ったぞ」
「兄者ぁ〜!」
無事帰ってきた兄鬼を見て、弟鬼は泣いて喜びます。走ってきた兄鬼を両腕でギュ抱きしめると、兄鬼は苦しそうな声をあげました。
「ちょ、辞めろ!潰れる!」
苦しそうにしながらも、兄鬼も嬉しそうに笑っております。
「お腹空いただろ、兄者。皆が饅頭用意してくれたんだ!」
そう言われ、兄鬼は蔵の中での出来事を思い出しました。
「お前の食いしん坊もたまには役にたつな」
「え?何々?」
「ああ、有り難うな。領主様に報告してから食うよ」
そう言って兄鬼は領主様の部屋に急ぎました。
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