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報告書を作る作業をしていると、バイブした俺のスマホ。 画面をタップして、耳に当てる前に『拓海も連れて来い』とだけ言って、切れた通話。 『涼、拓海、煌弥が呼んでる』と声をかけて、3人でリビングを出てエレベーターに乗り込むと、5階に居る煌弥の元に向かった。 5階に行くと、煌弥の仕事部屋のドアが開いたままになっている。 中に入ると、煌弥のプライベートルームのドアまでもが開いたままだ。 こんな時は勝手に入れと言う事だから、プライベートルームに涼と拓海と一緒に入る。 部屋の中ではなく、ベランダに居る煌弥。 不思議に思いながら、俺と涼と拓海は、一緒にベランダに出た。 『有り得ねぇ』と呟く様に言ったのは、涼。 俺達が見ているのは、手すりに手錠が嵌められ、下に鎖が垂れ下がっている光景。 煌弥は、港湾を睨む様に見ている。 鎖を手繰り寄せて分かったのは、煌弥は少女に手錠を嵌めて、頑丈な鎖もつけていたと言う事だ。
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