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『すぐに探す』と言うと、煌弥は何か思う事があるのか、プライベートルームから飛び出して行った。
「何処に手錠をつけていたか知らねぇが、鍵を見事に外すとは、やはりあの女は、黒の蝶だ」
拓海の言葉を聞きながら、涼と拓海と一緒に、プライベートルームを出て、1階のリビングへと向かう。
「煌弥が必死になるとは」
涼が言ったの言葉に、俺は頷いた。
ガキの頃から、煌弥を見てきた俺と涼。
なんに対しても、必死になるなんて事はなかった。
それが、最近の煌弥は、今までと明らかに違う。
「黒の蝶の知識や能力及び体力は不明。木を登る事も、服を着たまま泳ぐ事も出来ねぇとは言えねぇぞ」
拓海の言葉を聞いて、まさかそんな事が……と思った。
嫌、いくらなんでも無理だろう?
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