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左の足首に嵌めた手錠には長い鎖をつけた。
便所に行くのに不便だと思ったから、鎖の先は何処にもつけずにいた。
普通の女なら手錠を外す事なんて出来ねぇ。
だがやはり予想していた様に逃げやがった。
やはりアイツは黒の蝶で間違いねぇ。
心の底から湧き上がるのは【欲しい】と言う欲望。
初めてだ。
こんな気持ちは。
きっと捕まえてもまた逃げるだろう。
だからこそ、塀の近くにある木を、塀の高さより1メートル下まで切れと指示したが遅かった。
女は性欲処理の為に存在すると思っていたが、玲だけは違う。
玲さえ居れば何もいらねぇ。
必ず見つけまた捕らえる。
時間がかかっても必ず手に入れる。
俺を『烏』と呼ぶ玲を……
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