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「この先、お前達は普通にサラリーマンとして生きろ」
ガキの頃から、煌弥の親父を『親っさん』と呼んでいる。
可愛がってもらったけど、親っさんの言葉に『はい』とは答えなかった。
口数が少なく、仲間でも、キレたらボコボコにする煌弥だけど、俺と涼は漢として、煌弥に憧れているし尊敬もしている。
「この先も、煌弥と共に生きていきます。それは俺だけではなく涼も同じ気持ちです」
そう返すと『煌弥を頼む』と言った後、俺と涼に頭を下げた親っさん。
『俺は許可しねぇ』と言い切ったのは、煌弥。
その日の内に、親っさんが媒酌人となり、俺と涼は煌弥と盃を交わした。
極道の世界で言う兄弟盃。
この先、何があってもブレる事のない絆。
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