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「最終的に、私だけになったと思った時、私はその施設から脱走する事を決めた。
12歳になったある日、施設の人間達が話しているのを聞いた。
台風がこの街に直撃する事と。
私は、その日しかないと思った。
施設の人間は、あたかも児童養護施設を運営しているようにして、国から補助金を受け取っていた。
それは、私が後から調べて分かった事。
私は台風が直撃する日を待って、その施設に灯油を撒いて放火した。
施設の人間はスナイパーを作る事しか考えていない。
だから、私がどれだけの事が出来るか知らなかった。
私は自分が持っている知識を使い、放火した後、必死で逃げた。
走って、走って、走った。
だけど私は、ある場所で力尽きた」
玲ちゃんの話しを聞いて、俺はある事件を思い出した。
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