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玲ちゃんの胸は見えないけれど、背中に翼を広げた烏と右肩に蝶々が見えた。 それも、筋彫りだけの刺青。 今まで刺青を入れてる者を煌弥の実家で見た事があるけど、今まで見てきたものより綺麗だと思った。 「右肩にある黒い蝶々の下には、アヤナミの人間達がつけた焼印があった。焼印は、名前みたいなもの。私の焼印は893」 玲ちゃんの言葉を聞いて『ブッハッ!』と吹き出したのは涼。 拓海も俺も『ハハハハハッ』と声を出して笑った。 「893って言えばヤクザじゃん。まさに煌弥の事だから笑える。ハハハハハッ」 そう言って涼はまた笑った。
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