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激痛の後も、ズキズキと割れる様に痛みが続き、フォトフレームを元の場所に戻してから、ベッドに頭を抱えて寝転んだ。 痛い…… 頭が割れる様に痛い…… 確か鎮痛剤が此処にあったはず。 そう思う私は、ベッドの脇にあるチェストの引き出しを開け、手を伸ばして箱を取り出す。 箱には鎮痛剤と書かれてある。 深くは考えず、箱の中から鎮痛剤を取り出し、そのまま口に含み、唾液と一緒に飲み込んだ。 気になる事は山の様にある。 集めないといけない記憶の欠片のパズルピースも山の様にある。 だけど、今は考えるのは止めよう。 そう思いながら瞼を閉じた私は知らなかった。 烏が私を探している事を……
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