つもる

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あの日も 雪が 降っていた… あの日… あなたが 死んでしまった日… それは私が 未亡人となった日だ… 20代前半であなたと結婚し たった6年しか あなたの 奥さんでいれなかった… まさか あなたが 居なくなるなんて 想像もしていなかったよ。 こんな 結末に なると 分かっていたなら… ………? 分かっていたなら?? あなたに 出会わなければよかった? 結婚しなければ よかった?? ううん それは ない よ… あなたと出会えたことは 私の人生の中で サイコーの出来事だもの。 あなたと 過ごした 時間は 私の宝もの。 それは 60年たった今でも 変わらない。 「だから…。」 うっすら 白く 雪が積もった あなたが眠る お墓の前で 私は 静かに 手を合わせ つぶやく 「もう少しだけ そちらで待っててね。」
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