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何もかも知っている顔をして、逆らうとひどいぞって脅している時はいいだろうが、のちのち己の身にどう降りかかるか、ちっとも考えちゃいないんだから。
せいぜい苦しんで、息が詰まって、苦しみながら味わっておくれ。
あたしや、あたしたちがされたことがどんなに辛くて、苦しかったか。
それがあんたにとって、最期のお菜だよ。
いくらでもあるから、たんとお食べよ。
ずうっとずうっと作り続けて、ようやくもてなすことができるんだ。
夜明けまではまだまだ時間が、たっぷりとあるからねえ。
ねえ、凍えて消えた姉さんたち。
ねえ、打たれ蹴られて冷たくなった、おちびさんたち。
思い切り笑ってやれ。
思い切り打ち据えてやれ。
私ができる、ほんの僅かな恩返しだよ。
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