4人が本棚に入れています
本棚に追加
「ええ。ですから、私も困っているのです。この老いぼれ、夜はアイザック様が城を抜け出さないように見張りをしていて。ですがあの方、逃げ足だけは速いので」
(まぁ、童貞ではないとは思ってたけどさぁ……)
まさか夜な夜な女を抱いているとは思うまい。
「それで、その足止め役を、私にしてほしいってことですか?」
「ご明答! まさにそのとおりです。お願いできますね?」
さっきまでの憂いの表情はどこへやら、ソンジはうるうる期待の眼差しでこちらを見つめてくる。
「……わかりました。でも、その……毎晩っていうのは、無理かもです」
(コンドームの数も、限られてるし……)
「とりあえず、一週間くらいは……その、できるかもですが……」
「ええ、十分です。私に不定休を与えると思ってください」
「……じゃあ、その役、引き受けます」
「ありがとうございます。よろしくお願いしますね」
「はい……」
(よし、とりあえずしばらく欲求不満で眠れない夜は避けられそう!)
夏美はすでに、気分上々で今日の夜の誘い方を考えているのであった。
最初のコメントを投稿しよう!