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「そうだな……」
「ここは一つ、アイザック様の妻になってしまうというのはどうでしょう!」
「はい!?」
ぽん、と手を打って表情を輝かせるソンジに、思わず驚きの声が出てしまう。
「そうすれば、そばにいても不思議ではありません。アイザック様のお仕事柄、海外とのつながりはあるとみなされましょうに」
(なんの仕事してるのかわかんないけど、さすがにいきなり妻ができましたっていうのも……)
「却下だ」
「なかなか名案だと思ったのですが」
「こいつの意思はどうする」
「では、アイザック様の使用人というのは?」
「使用人は必要としていない」
「わかりました。では、客人にしましょう!」
「客人……?」
「ええ。海外からの客人ということにしておけば、あまり周囲からも詮索されずに済みましょう」
「……それもそうだな」
夏美の介在する暇もなく、二人の間で話が進んでいく。
「では、決まりですな! ナツミ様には私からお願いしたいこともございますし」
「なんだ、それは」
「アイザック様もゆくゆく知ることになりますよ」
「?」
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