私の秘めたる部分

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私の秘めたる部分

 結婚の夜は、私の義父となられた、一井財閥の総帥(そうすい)である一井 藤宗(いちい ふじむね)男爵の計らいで、帝国ホテルの豪華な一等客室へ、藤孝(ふじたか)様と一緒に泊まった。  嬉し恥ずかし、初めての夜。  私は、これまで誰も触れたことのない肌を藤孝様にさらし、とっても官能的な、ひとときだった。  いま思い出しても、ドキドキしてしまうくらい。  だけど、せっかくお義父様が私たちの『初夜のため』と気を利かせて下さったのに、その日は疲れてしまってできなかった。  一井(いちい)邸に戻ってから、きっとその続きが出来るものだと、私は期待する。    藤孝様のが、私のに入る……?  具体的に、どうするものなのかよく分からないけど、きっと(つや)っぽくて、痺れるような気持ちよさがあるに違いないわ。  藤孝様が、そのきれいで長い指を私に滑らせている時の、ゾクゾクと湧きあがるようなあの感覚。  思わず声が出てしまうほど、感じてしまったの。  帝国ホテルでの夜中、ひと眠りした後に、藤孝様の寝相の悪さで目が覚めてしまった私。  藤孝様が眠っている間に、今まで見たことのなかったを観察した。  それは、私にはない不思議な形をしていて、ちょっと触ると少し大きさが変わったりと面白かった。  これが男性というものなのね……。  だけど、私のって、どうなっているのかしら。
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