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そう云う訳で、私は自室で着替え、あまりにも刺激的な一夜を回想していたのである。
山猫さんがあの後、どこに帰ったのかは知らない。この世界が俺達二人だけだったら、また会えるかもしれないし、俺が本名を伝えられなかったが故に、二度と会えないかもしれない。
孤独で、死んだまま生きている様な世界で、今俺が考えているのは、誰もいない八百屋から食糧を盗んだとして、罪に問われるか、と云う事だ。
とはいえ、俺はすぐに消える様な気がする。山猫さんに会って感じた。少なくとも俺は彼女より先にこの世界に別れを告げるな、と。きっとこの世界の主人公は彼女だ。
俺はいつ消えるのだろう?月の様に、急に爆ぜて消えたりして。
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