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でもね、
きっと、私にとってもりっちゃんにとっても。
雪がっせん!は、〝雪の思い出〟だから。
「うっし!やるか、万鈴!」
きっと、
──────雪がっせん!はやめられない。
ううん。辞めることがむしろ怖い。
私達の雪がっせん!は、
かなり特殊で、決して投げ合うわけじゃない。
だから........................
「いつもどーり、
10分でどっちが多く作れるかでいーい?」
対決する時のいつもの時間を言うと。
「ん。おっけ」
りっちゃんが私に向かって返事をした。
冷たい雪をかき集めてつくる雪玉。
丁寧に、丁寧に、
──────1つずつ、作っていく。
りっちゃんの隣で、
りっちゃんといるのが楽しいから。
(これからも、
りっちゃんといたい......っ、)
なんて、静かに心の中で願いながら。
雪玉を作るんだ...........................
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