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──────10分後。
りっちゃんと
雪玉を作る時間は、いつもあっという間で。
「よし、個数かぞえるか」
雪玉を作ると、
りっちゃんは2人分、数えてくれる。
そして........................
「......ど、どぅ?」
個数を不安げに尋ねると。
「残念。また俺の勝ち!」
そう言って、
イェイと言わんばかりにピースするりっちゃん。
「............、むぅ、これとか上手じゃない?」
負けたことが悔しくって、
作った雪玉を手のひらの上に乗せると。
「ん。まぁ、俺より、
万鈴の方が上手いよな、ハート型」
そう言って微笑んで、
ポンッと私の頭を撫でてくれるりっちゃん。
私達の、
雪がっせん!は、投げ合うんじゃない。
単純に、ハート型の雪玉を、
10分でどれだけ多く作れるかの勝負。
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