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──────子供の頃からずっと変わらない。
可愛いハート型を作るだけの、雪がっせん!
ちなみに、
まだ私は1度も勝ったことがないから。
「りっちゃんはさ、
個数は多いけど、歪な形多過ぎるよ」
負けた腹いせに、
りっちゃんの作った雪玉を指差すと。
「万鈴はハート型上手いのに、
まだ俺のこと、男として好きにならない?」
私が指差した手の、
手首を握るようにギュッとするりっちゃん。
「〜〜っ、ゎ、わかんない、もん、」
確かに、
私はハート型の雪玉を作るのは得意だけど。
りっちゃんに対する気持ちが、
〝幼なじみ以上か?〟と聞かれると分からない。
ずっと言われてるけど、
まだまだ分からないままなんだ。
「ふっ。ま、いーや。
これからも、〝雪の思い出〟積み重ねてこ」
「雪がっせん!大好き!」
「.........ブレねーやつ、」
ハート型を作るという、
ちょっと特殊雪がっせん!が大好きな私が。
りっちゃんへの気持ちに気づくのは、
──────もう少し先のお話し。
fin.
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