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プロローグ
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高校を受験した帰り道、君を見かけた。
透き通った雪の香りを感じながら歩いていると、陽に照らされながらキラキラと舞う雪の中に、君はいた。大きな木の前で、小さな小さな白い子犬を抱きしめながら空を仰いでいた。
目を潤ませて――。
周りの受験生たちは子犬と君をチラ見するだけで、風のように歩いていた。君と俺だけが立ち止まっていた。
俺の中で、君だけが特別にみえたんだ。
その時すでに惚れていたのかもしれない。別世界にいるような君に――。
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