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とろりと、月光を注ぎ込むように、卵をフライパンの中に満たす。
そこに、さっとご飯を乗せて、香ばしい匂いがしてきたら、ルナ・エクスプレス特製、『満月のオムライス』ができあがりだ。
「わ~!」
「さあ、あつあつのうちに召し上がれ」
「うふふー! トワイライトさんだぁいすき!」
金色で縁どられた真っ白なお皿にできたてのオムライスを乗せてもらい、アステリズムは大喜びでスキップを踏みながらテーブルへと向かう。
椅子をひいてふわりと座るアステリズム。
その向かいに、トワイライトがすっと上品に座る。
アステリズムは前のめりになって目を輝かせ、トワイライトはまっすぐに背筋を伸ばしている。
「いっただっきまーす!」
「いただきます」
さっそくスプーンでオムライスをかきこむアステリズム。
カップを傾けるトワイライト。
これが二人の、いつもの夕食。
お客さんが誰もいなくなった二人きりの夜の片隅で、いつも通りの時間が過ぎていく。
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