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過ちは繰り返される
老人ホームの談話室で、私は忘れかけていた光景を思い出し震えている。ホームの職員は、私の顔色を見てテレビ画面が見えない位置へと車椅子を移動させてから、私に向かって言う。
「平和はいつ来るんでしょうね」
「きみはあの時代をわからないから、どこかのんびりとした言い方になっているんだよ!!」
国は違えど繰り返されている過ち
シワだらけの手のひらに重い感覚が蘇ってくる。
死ぬまでその重みと向き合っている私は昔、兵士の一人だった。
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