第二幕 暁光の章

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「そんじゃあ しばらく会えなくなるねアンバー。」 アルマが剽軽な顔でこちらに手をひらひらとふっている。 (少しくらい心配してくれたらいいのに!) 「体調管理を万全にな。」 少し背の低いシリウスが遠くから見守っていた。 「ありがとうございます!お二方もお元気で!」 ペコリと頭を下げて案内人の待つ方へ足を進めた。 本当に旅に出てしまうことが未だに信じられず不思議な心地がした。 「アンバー様、こちらに」 「馬車…?ですか?」 「いえ、馬は居りません故ただの箱と言ったほうが正確ですね。」 (えぇ…なにそれ、というかちゃんと走るの?) 「ここからは空を飛んで移動します。」 「へえ。。。『空を飛んで』ねぇ。。。」 ここ数日間色々なことがありすぎたためかあまり驚かなくなってしまった。 「浮上時にめまいが生じる場合がありますのでお気をつけてくださいませ。」 (気を付けるってどうやって!?) いろいろと突っ込みたいところがあったがおとなしく従うことにした。 「では参りましょうか。」 「はい、お願いします。」 少し間があったかと思うと少しずつ地面から離れていくのを感じた。 「「アンバー!いってらしゃい!」」 「!! 行ってきますっ!」 風が強くなっていく。手を振っている二人が離れていく。 ーいってらっしゃい、アンバー。
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