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「おもしろいこと言うなあ、瑠璃ちゃん。いや、でも分かるよ」
そう言って、うーんと少し顔を上げて何かを考えてから、再び口を開く。
「たとえばね、ここにいる人が皆、その、ごきげんようと言わないタイプの女性ばかりだとする。すると俺は、あっという間に取り囲まれるんだ」
「え?取り囲まれる?」
物騒な響きの言葉だと思い、眉間にシワを寄せる瑠璃を見て、高志はまたもや笑い出す。
「別に襲われる訳じゃないよ。あー、でも気分的には脅されてる感じかも。結婚してくれーってね」
「ええっ?!女性から男性に、結婚してと頼むの?取り囲んで…ってことは、何人もの方から?」
「そうだよ」
サラッと頷く高志に、瑠璃は視線を落として考え込む。
(それは一体どういう状況なのかしら…)
理解出来ずに難しい顔をしている瑠璃をのぞき込み、高志が笑いかける。
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