登場人物

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登場人物

ローレンス/30歳前後 サン・ノウルズ郡立刑務所の若き看守長。出世が早いぶん仕事熱心だが、不器用なので人と打ち解けたり広く交友関係を築くことが苦手。若さのわりに神経質で気難しい。この刑務所は彼の理念のもと厳しい方針が打ち出されている。普段から毅然としており隙がなく、いつもツンと澄まして表情も乏しいため人間味がないと思われているが、休日はボランティア活動に勤しみ、子供たちのスポーツチームでコーチなどをしている。また惚れた相手には一途で、精神的に打たれ弱い面もある。部下のニコルソンが苦手。 アダム/40 元囚人。やや強面で大柄だが、いつも穏やかで見た目と反して少し気弱。収監時代には世話係として他の囚人たちの面倒を見たり相談に乗ったりしていた。青年時代から暗殺業をしていたが、人一倍手腕が優れていたこととその注意深い性格ゆえにたった1件の殺人でしか起訴されず、模範囚として刑期を全うした。 アル/20代半ば 同刑務所の元囚人。気まぐれで粗野で狡猾だが、情に厚い面もあり困っている人に対しての面倒見はいい。幼い頃から非行を繰り返し、中学で矯正施設に送られ、成人前に麻薬の密売によって実刑を受け収監される。初めは監房内でも悪事を働き看守たちの手を焼かせ、刑務所のボスとして君臨していたが、今は密売からも足を洗い更生の最中にいる。ローレンスと意見を対立させることがたびたびあるが、彼に対する尊敬や憧れのような気持ちも持っている。 ザック/40代半ば 相手のちょっとした仕草や表情の機微から、心情・心理を読み取るプロフェッショナル。微表情研究家。人間ポリグラフと言われている。ローレンスの依頼で囚人の仮釈放の審理担当としてサン・ノウルズを訪れるようになった。本人はいつも飄々として真意が掴みにくい。依頼で数多くの事件を担当しており、鈍感な面もあるが何事にも怖気付かない。妻とは別居中、年頃の娘がふたりいる。ローレンスとは仕事柄密接な付き合いをするが、職場以外でも互いに神出鬼没の間柄。 ナイトレイ 福祉士業の一環として、サン・ノウルズをはじめとする様々な刑務所に長年従事する老齢の男。収監中の囚人・出所後の元囚人と面談などを介し、社会生活に復帰するための支援などを行う。 フリーマン/40代半ば サン・ノウルズを含む郡立刑務所の理事会会長。大柄な男並みの体躯を持つ中年女性。元福祉士。肉体的、精神的な強靭さを兼ね揃えており、男性刑務所をメインに更生の第一人者としてさまざまな刑務所を渡り尽力した。屈強な囚人も彼女には敵わず、かつては「鬼軍曹」とも呼ばれていた。ローレンスが子供の頃から親のように面倒を見ており、彼女の勧めで彼も看守を志した。 ニコルソン/30代後半 同刑務所の副看守長でありローレンスの部下。ローレンスと気が合わず仲良くはないが、仕事の面では特に問題なくやれている。本来の彼はお調子者で話好き、誰とでもすぐに打ち解けられる。だが囚人には厳しく時には手荒な手段を取ることもあるため、一目置かれ恐れられる存在。
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