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「じ、人面犬だ!まさか、本当にいたなんて!」
「お! あんたはお笑い芸人の人やな! いつもテレビで観とるで! でも、あんた、もう少し面白い話せんとな。自慢話ばかりで視聴者に嫌われとるから改善せんと!」
「は、はい……」
「あんた『ファン0人説』がXのトレンドに上がっとったで! 頑張りいや! あはははは!」
司会者の中堅芸人はかなり戸惑った表情を見せ困惑している。
いや、そんなことより……なぜドロンジョが生放送の番組に出てるんだ!? まだ俺と別れてから数分しか経っていないはず……。ここからこの番組を放送しているフジテレビまでは、かなり距離があるし、物理的に移動するのはどう考えても不可能だ。
一体なにがどうなってるんだ。
「ではでは、ドロンジョさん、こちらの席におかけください」
「どもども。いや、やっぱり生の女子アナさんは綺麗やね」
「ありがとうございます。それでは話題を変えまして……どうして番組のご出演を了承してくださったのですか?」
「それやねん! 実は最初、わしもテレビに出るつもりなかったんや」
「では、どうして?」
「こっちもこっちで色々大変なことがあったんや。あのアホのせいで」
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