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「どうしました?」
突然、結子が大きな声を発した。
「ううん、何でもない……」
「そうですか? 昨日からボーッとしたり、急にハッと顔をあげたり……。悩んでいることでもあります?」
「えっ、私?」
「はい。まぁ、自分では気付かないですよね……。で、何飲みますか?」
結子がメニューを見ようとした時、
「最初はライムサワーからですよね 笑」
パタンとメニューを倒すと「いいね! 私の好みわかってるねー」
結子は微笑んだ。
「あははは、ゆっこさんの飲みたいメニュー、だいたいわかりますよ!」
亮太はQRコードを使って飲み物を注文を入れると、「何食べます〜? 適当に頼んでいいですか?」
「ちょっと待って、いま決めるから」
結子は倒したメニューをもう一度立てた。亮太は携帯に何かを打ち込んでいた。
「私、これにする。お造り三種盛り、だし巻き玉子、ポテトサラダに厚切りベーコン……とりあえずこれで」
亮太がニヤニヤして携帯の画面を結子に見せてきた。
結子が画面を覗き込んだ。
「ちょっとー! 凄い! 何でわかるのよ?」
亮太の見せた画面には結子のオーダーした料理がすでに注文されていた。
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