最終章【11】ファインド

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「どうしました?」  突然、結子が大きな声を発した。 「ううん、何でもない……」 「そうですか? 昨日からボーッとしたり、急にハッと顔をあげたり……。悩んでいることでもあります?」 「えっ、私?」 「はい。まぁ、自分では気付かないですよね……。で、何飲みますか?」  結子がメニューを見ようとした時、 「最初はライムサワーからですよね 笑」  パタンとメニューを倒すと「いいね! 私の好みわかってるねー」  結子は微笑んだ。 「あははは、ゆっこさんの飲みたいメニュー、だいたいわかりますよ!」  亮太はQRコードを使って飲み物を注文を入れると、「何食べます〜? 適当に頼んでいいですか?」 「ちょっと待って、いま決めるから」  結子は倒したメニューをもう一度立てた。亮太は携帯に何かを打ち込んでいた。 「私、これにする。お造り三種盛り、だし巻き玉子、ポテトサラダに厚切りベーコン……とりあえずこれで」  亮太がニヤニヤして携帯の画面を結子に見せてきた。  結子が画面を覗き込んだ。 「ちょっとー! 凄い! 何でわかるのよ?」  亮太の見せた画面には結子のオーダーした料理がすでに注文されていた。
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