新説・くさかんむり

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新説・くさかんむり

 漢字には様々なパーツがあり、そのルーツはすでに多くが解明されている。  だがどうしても、私は一つの部首に宇宙人の存在を気にしてしまうのだ。 それは「くさかんむり」 いわゆる「艹」である。  改めて調べると、くさかんむりは「艸部(そうぶ)」といわれ、草を模した「艸」から変形していって「艹」となった。決して口を隠して笑う記号ではない。  くさかんむりにも色々あり、真ん中が切れている「++」「艹」の四画くさかんむり、「廿」のくさかんむりもある。  また、「螢」のような「火火」も、中国の簡体字では「三画くさかんむり」とし、「萤」となる。 そう、 私はここに宇宙人の存在を感じるのだ。  よく考えていただきたい。  「艸」、「火火」どちらも真ん中に線が二つ被る。だとしたら、くさかんむりは「艹」と縦に二本線ではなく、三本線にならなければおかしい。  先の「螢」を例にあげると、日本での簡体字は「蛍」、つまり「ツ」なのだ。  縦に三本。しっくりくる。  では、改めて見直していただきたい。 「艸」 「火火」 「艹」 どうだろう、縦にもう一本線があってもよさそうではないだろうか。  植物に由来するから「くさかんむり」なら、多くの植物は群生するはずだ。  縦に線が一本増えて縦三本線になったところで、その植物の生存に大きな影響はないと思われる。  では縦二本は雌雄を示しているのか?  とすると、「蛍」が「ツ」になるのは不自然に思える。   私なりの解釈としては、漢字圏に降り立った宇宙人が、元は縦三本線だった草を一本サンプル採取した、という結論である。 宇宙人は、気づかれないうちに小さなものをサンプルとして持っていく。 今回のくさかんむりも、人はなくなったことに気づけなかった。 おそるべし宇宙人。  この広大な宇宙で、くさかんむりから持っていかれた一本の草が、壮大な草原を作っていると考えたら、それもロマンである。  私の友人の「茉利(まつり)ちゃん」は、よく「茉」と草を植えられてしまう。  もしかしたら「茉利」ちゃんの「莉」からも、出生時、宇宙人は草を持っていってしまったのかもしれない。 やはり、おそるべし宇宙人、である。 end.
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