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交際していた頃に何度となく説明した気もするが、もう一度説明しておいた。
「じゃあ、宇宙人にアブられるって言えばいいの? 捉え方によっては、意味変わってくるけど」
「せやなぁ。普通にアブダクションでええんちゃう」
「長いよ。まあ、リンダくん以外の人とこんな話しないからどっちでもいいや」
「それもそうか」
学生時代は毎日のように話していたのに、社会人になってからめっきりそんな話をしなくなっていたことに気づく。夜寝るときにYouTubeで怪談を聴くぐらいしか、オカルトと接点がない。
「今だから言うけど、わたしそこまでオカルト好きでもないんだよね、実は」
「ええっ!」
衝撃の告白に、目玉が飛び出そうになった。
「だからって嫌いなわけでもないよ。リンダくんのお陰でやたら詳しくなったし、そういう世界もあるんだなって今でも思ってる。でも、ほんとは映画もホラーよりラブコメとかの方が好き。怖いの観たら夜眠れなくなるもん」
「ほんなら、そう言うてくれたらよかったのに」
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