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穏やかな春の日、公園のベンチで抱き合って泣く私たちはきっと異様に見られていたかも。
でも私は幸せだった。
相楽くんに電話してよかった。
正直に気持ちを伝えてよかった。
やっぱり敦子さんはいつだって正しい。
それから、相楽くんは私と出会う前の彼と吉井さんの話をしてもいいかと言った。
全部知っていて欲しい。
変なイメージを持たれるよりも、本当のことだけを知っていてもらいたいと。
私は頷いて、その話に耳を傾けた。
それはあまりに凄惨で、普通の恋人同士とは違っていた。
彼もまた、前の恋愛で苦しんで傷ついていたんだと知った。
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