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「えへ、この紅茶は特にお気に入りなの。とろとろ~っと甘くて、幸せにしてくれるっていうか。あっ!そうだ!」
いきなり何かを思いついたかのように汐里が言った。
「伊織さんに似てる!」
「え?」
にこにこしながら汐里が言うので、樹は思わず眉をピクッとさせた。
「伊織さんみたいに甘くて優しくて、とろとろ~ってしてる」
うっとりとした表情で汐里が言うのを、樹は複雑な気持ちで見つめた。
「あっそう」
「うふふ、おいしい。甘~い!」
汐里は、再びマグカップの紅茶をひと口飲んだ。
「そっか。しおりん、伊織さんのこと好きなんだ」
「うん!大好き!」
即答する汐里。
しかも、にこーっと嬉しそうだ。
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