君に恋する青い月【特別編の番外編⑩】キャラメルミルクティーとコーヒー

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「えへ、この紅茶は特にお気に入りなの。とろとろ~っと甘くて、幸せにしてくれるっていうか。あっ!そうだ!」  いきなり何かを思いついたかのように汐里が言った。 「伊織さんに似てる!」 「え?」  にこにこしながら汐里が言うので、樹は思わず眉をピクッとさせた。 「伊織さんみたいに甘くて優しくて、とろとろ~ってしてる」 うっとりとした表情で汐里が言うのを、樹は複雑な気持ちで見つめた。 「あっそう」 「うふふ、おいしい。甘~い!」  汐里は、再びマグカップの紅茶をひと口飲んだ。 「そっか。しおりん、伊織さんのこと好きなんだ」 「うん!大好き!」  即答する汐里。  しかも、にこーっと嬉しそうだ。
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