君に恋する青い月【特別編の番外編⑩】キャラメルミルクティーとコーヒー

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 玄関の鍵を差し込み、そっとドアを開ける。  寝室の扉を開けると、眠っている汐里が見えた。  静かな寝息だけが響く部屋。  身体に無理がかかるといけないため、先に寝ておくように言ってある。  樹はシャワーを終えて寝る用意をし、自分もそっと同じベッドに入った。 「(ただいま)」  すると、眠っているはずの汐里が樹の手をきゅっと握ったのだ。 「んぅ……」  起きているのかと思ったが、やはり寝ている。  一瞬起こしてしまったかと戸惑ったがそうではなかったようだ。  眠りながら「おかえり」を言ってくれているのだろうか。  樹は自分も汐里の手を握り返した。
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