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北島あられ店の二階。ギシギシ音がなる階段上がってすぐの六畳ほどの和室は高校二年生、北島 優花の部屋。漫画や雑誌が何冊も絶妙なバランスで床に積み重ねられている。
そして、脱ぎ捨てられた洋服が勉強机、椅子の上に山盛りになって勉強机という名のタンスとして使われいる。
雑然とした和室の窓際のベッドには大きなペンギンのぬいぐるみが乗っかってるが、クチバシが直角に折れ曲がって、息苦しそうに壁に押し付けられて悲鳴が聞こえてきそう。
その理由は、この部屋の主、北島 優花が足でペンギンを壁際に追いやってるせいだ。足が寒くなったのか優花は瀕死のペンギンを抱き抱え一緒に布団を巻き付けた。モゾモゾ動いているその姿は成虫になる前のデッカい虫の繭のようだ。
数分後、息苦しいのか優花は繭から顔だけ出した。ペンギンはまだ繭の中だ。優花にヘッドシザースを決められてるのだろうか。
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