告白

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告白

私、玄島佐奈には秘密があった。 その秘密を話す前に大事なことがある。 その1、この話を外部に離さないこと。 その2、私が死んだ後、全ての財産を娘、弟に渡すこと。 その3、娘に渡した後新聞にしてほしい。私が長年集めてきた情報だ。 死んでしまう前に書けなかったのが残念だが揉み消される前に載せて欲しい。 最後に大事な娘へ こんなところで死んでごめんね。 あなたの入学式姿見れなくて残念だわ。 いっぱい元気な姿もっと見たかった。 成長する姿を一緒に楽しみたかった。 あなたには苦しい思いをしてほしくない。 私みたいなことになってはいけない。 だから、目の前から消えてしまうことになるけど我慢してね。 わがままな母親でごめんなさい。 これから話す罪は決してあなたが悪いわけじゃない。 誰も悪くなかった。 だから思いとどまってね。 最後に対面で言うことができなかったけれど愛してます。 私はあなたを育てたこと後悔していない。 実の娘のように思ってる。 こんなとこ言える立場にないのかもしれない。 言うの遅くなってしまってごめんね。 これから話すことは全て実在したことで、証拠は別のところにあります。 私個人となりますが、玄島家は私の父の代で殺人を犯しています。 そして凶器は処分され、死体も地下に捨てられました。 今は白骨死体となっていると思われます。 殺された方は大手株式会社の社長であり、不倫・DVなどなど殺されてもおかしくないほどのクズでした。玄島家と取引をし裏金をもらっていました。 そのような金で今のような地位を掴んでいます。 事件は警察が揉み消し、世に出回ることはありませんでした。 関係者の他マスコミでさえ知ることはありませんでした。 揉み消したのは当時神奈川県警の所長をし、現警察庁長官の森林と言う人です。 玄島家は代々警察と繋がっていました。 私が調べた限りは複数闇に葬られてきたと思われます。 この記事を書くに当たり慎重になって欲しい。 彼らは人一倍鼻が効きます。 ですから、この記事を掲載する時は三年後の12月7日がいいと思われます。 その日は娘の誕生日であり、一族に正式に入る時でもあります。 多少の迷惑はかけますが、一気に暴くならこの日しかありません。 一族が全員揃う日に新聞でもいい、テレビでも構わない。 それかネットでもいい。 お願いだから事件を表に出してほしい。 私の代で終わりにしたいのだ。 娘まで巻き込む必要もないが真実は知るべきだと思う。 そして向き合ってほしい。 私頼みですまないがどうか光が指す方へ導いてほしい。 最後に私自身の罪を告白する。 私と娘蒼葉には血の繋がりがない。 蒼葉は私ではなく夫緋衣悠太と愛人の子だ。 私には子供ができなかった。 その結果夫は不倫を犯し、そして自殺した。 誰が悪かったわけじゃない。 夫を追い詰めてしまった私が悪いのかもしれない。 いろいろな方法を試したが効果はなかった。 私は赤ん坊の蒼葉を殺そうとした。 それは私が最も憎い父と似ていた。 殺せなかった。蒼葉が産まれた日その場に誰もいなかった。 愛人も夫も看護婦さえ、誰もいない病室に泣き声も聞こえずただそこに存在していた。 そんな状態の赤ん坊を殺すことなど不可能だった。 どんなことでさえ私は殺人未遂を犯した。 思いとどまっただけだ。 こんなこと言う資格もないのかもしれない。 もう母さんと呼ばれることもないのかもしれない。 でも、伝える義務があると感じた。私の罪と一族の闇を。 15歳の時全てを知ることになると思う。 知らない間だけは幸せに暮らしてほしい。 無責任でごめんなさい。 蒼葉を最も信頼する緋衣俗太に。 彼なら全て明るみに出たときに蒼葉をきっと守ってくれる。 この手紙も記事も証拠も一族やその他の関係者に渡されないように頼んだわ。 私が死ぬことで終わりにしましょう。 もう誰も苦しまないように。 蒼葉__ 短い人生の中であなたと過ごした日々は忘れられないほどに輝いていて、とっても幸せでした。容器に気にしないで貴方がやりたいことをやりなさい。 迷わず進むことが大事で、そして後悔のしない方へ。 重い業を背負わしてごめんなさい。 大好きです。私のSperanza_
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