すきやきす

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「なんで?」  目を開けたら、桜咲く公園だった。スマホを確認すると、元の年月日だ。  とてもいい雰囲気だったのに。あれは、やっぱり、俺の妄想、夢だったのだろうか。 「話ってなに?」  成川さんが来た。春風に軽やかにウルフヘアをなびかせて。  今度はなんだか上手くいきそうな気がする。 「ずっと思っていた。俺は成川さんのことがす……す……」  やっぱり、口は震える。でも、センターパーツの髪をかきあげ、続ける。 「す……す……」 「なに? なに?」  期待に成川さんの目が輝いている。  もしかして、世界線、変わった? 「す……すっぱいすぱい」  成川さんはふふと、笑った。 「だじゃれを言うのはだれじゃ」
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