プロローグ

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「けど、どうして…」 正直なところ今でも信じられないが、理屈はともかく、過去に戻ったことは何となく分かった。だが自分が過去に戻ったことには、単にトラックに轢かれたことからという理由だけではなく、さらに何か違う理由があるような気がしてならなかった。何らかの目的を持ち、それを果たすために戻ったのではないかという漠然とした考えがあった。 「さて、勉強するかー。よっこらせっと」 なぜか勉強しようという言葉が声に出た。勉強なんて長年縁がなかったにもかかわらず、自然に言葉が出てきたが、この時の僕は何も疑問には思わなかった。だが僕の勉強机に貼られている1枚のメモを見たことで、自分の脳内に電撃が走ったかのような感覚に襲われた。
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