結納の儀

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「いや〜まさか敏和君が広瀬さんと結婚するとは。」 「市村先生、お忙しいのに本当にありがとうございました。」 「敏和君、広瀬さんの2教凄いだろ?」 「ちょっと!先生!言わないで下さいよ!」 「紗季、何なの?」 「広瀬さんのこと『2教娘』って呼んでたから。」 恥ずかい。顔を両手で覆う。 「紗季、それはお褒めの言葉では?」 「そうなんですけど…。恥ずかしいです。」 敏和さんが笑う。 「そうだ雅治君は元気?」 「市村さんが東京へ行かれてからアイツ5段になりました。ついに『允可ス(いんかす)』から『列ス(れっす)』ですよ。俺も来年辺りに5段の昇段試験受けたいんですが…。」  ※合気道5段から賞状の文言が『列ス』となります。それまでは『允可ス』認めてあげるよ、ということ。『列ス』とは『横に並ぶ』つまり5段からが本当に合気道の達人に並んだ人と言うことです。 「おお!試験がんばれよ!」 「はい!」
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