いろ。

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いろ。

本当は真っ白だったんだ 僕は 赤に染まり 黄に染まり 青に染まって 次第に君の色を見つけていく 次第に君の色が僕の上に落ちてくる 静かにひとしずくだけ垂らされたいろ 僕色のまっさらなキャンパスに いくつも いくつも 虹色を超えた雨のように いろんな色が僕を染めて あちこちで混ざって 筆に乗せて 踊るように 歌うように 僕色のまっさらなキャンバスに 絵が完成していく 少しずつ輪郭がわかってきたようで まだまだまだまだ完成しない一枚の絵 僕の好きな色 好きな形 好きな音を全部詰め込んで ところどころぐしゃぐしゃに汚れているところもあるけれど それでもやっぱり 君との いろが こうやって できてきた景色が だんだんとわかってきた 私の顔が ほんとうに泣けるほど 愛しいと思えるから 虹色を超えてもっともっと 十人十色を超えてもっともっともっともっと 染め上げろ 奏でてみて ほら 最っ高の一枚になるでしょ? 人生全てを詰め込んだその一枚が いつか風に飛ばされるまで そのときに胸を張って この絵でよかったよって 一番の最高傑作だって 笑って言えるように 笑って言いたいから 五線譜を超えてもっともっと 十二色を超えてもっともっともっともっともっと! まだまだ増えていく 出会った数だけ どんどん だんだんと 画面に色が増える 人が増える てのひらがひとつずつ 思い出を重ねていく 本当は真っ黒だったんだ 私は 何色にもなれないで 拒絶ばかりして どんな色が窓を叩いても 結局変われないはずだった 君に出会えて 生きたいと思ったその瞬間変わったんだ ああ 人ってこんなに 簡単に色づくんだね 愛しいよ 嬉しいよ 生きてたいよ まだ まだ まだ 紡いでいく 積み上げていく 抱えきれないほどの宝物決してひとつも取りこぼさないように ありがとう、と何回だって刻んで ありがとう 本当に胸が苦しくなるほどにありがとう 今日までの自分に 出会ってくれたすべての人へ ありがとう 本当に涙が止まんないくらい感謝しかないよ 今日まで生きてくれた私えらいね 私を死なせなかった友達だいすき 私に生きる理由くれたあなたを愛して 出会ってくれて 生まれてきてくれて 本当に 本当に 本当に 何万回言っても言い足りないくらいに ありがとう。 今から何色が 私のキャンバスに加わるかな どんな色が来ても怖くないなんて 言ったらうそになるけれど キャンバスひっくり返されて すべて無駄になるかもしれないけど そうしたら また何度だって色を増やして描きたすんだ きっと私なら 今の私ならできるよ ここから少しずつもっともっと名作にするんだ 私なりに泥くさくても死ぬほど美しい 絵を描くんだ さあ はじめましてと、 明日の自分へ これから出会う 全ての人へ。 人生すべての愛を贈るよ
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