いつまでも、どこまでも

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「レン、帰ろ」 「くるみ聞いてくれ、俺今日デートなんだ」 「まじか」 「だから、わりぃ、じゃあな!」 「楽しめよー」 俺は、いつまでこの状態を続けるつもりなんだろう。 幼稚園生の頃から中3の今まで俺、胡桃沢(くるみざわ)莉都(りつ)と葛城(かつらぎ)レンはずっと一緒で、毎年同じクラスだった。俺らの小学校には同じ幼稚園の奴がいなかったから必然的に二人でずっと一緒にいた。3、4年生くらいになるとクラスでもちらほら恋愛的な話題が出てくるようになる。俺はあの頃のクラスで意外とモテてる方だった。 「胡桃沢くん!今日一緒に帰りたいんだけど…」 「あー、いいよ」 「ほんと?やったあ!」 名前も知らないような女子にも優しくしていれば向こうから勝手に寄ってくるから楽しかった。誰かと一緒に帰るとなれば、それは言わずとも二人きりを意味する。 「レン、今日女子と一緒に帰ってもいい?」 「おっけー、お前モテモテだな」 あまりに何度も告られたからその中で何人かは、付き合ったこともある。別に好きじゃなかったけど顔がいいから付き合ってみた感じ。俺が好きだなって思った人は居なかった。 でも、そんな日々は中1のある日を境に終わった。たぶん6月くらいかな、記憶が曖昧だけど。 「レン!おかえり、久しぶりだな」 レンはそれまで4日くらい風邪で休んでいたのだ。俺はその間ほぼ誰とも話していない。中学に入ってから交友関係が全然なくてレンとずっと一緒にいた。 「莉都ただいま」 この頃までは莉都呼びだった。いつからか「くるみ」になっちゃったけど。
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