いつまでも、どこまでも

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「くるみー!」 「何?」 「えっとー、社会のプリント持ってる?」 「あるよ、なに、ないの?」 「うるせぇなどっか行っちゃったんだよ」 彼女の前では爽やか系イケメンやってるのに俺の前では普通に馬鹿なレンが可愛い。この雰囲気は昔から変わんないよな。小さい頃は俺しか見てなかったのに。その頃に俺がレンのことを好きになっていれば、もしかしたら付き合えてたかもしれないなぁ。 「くるみ!今度の土曜デート行く!」 水曜の夜、自分の部屋でこんな通知を受け取ってしまった。いいな。学校じゃないところで会えるんだ。別に俺だって会おうと思えば会えるけど、それはデートという名前にはならない。いいなぁ。 「よかった、じゃん」 「デート多くね?」 2つ続けて送ると、即既読がついた。 「くるみ最近あんま元気ないよな?」 「どしたん」 「いいだろ多くても」 3つ返ってきた。一生会話終わらん。 「元気だよいつも」 「いんじゃね、楽しんで」 俺はもう嫌なんだよ。ただの幼馴染として一緒にいたいだけだったのに。自分のことしか考えられない自分が嫌いだ。 寝る前ってめっちゃ泣けるくない?俺だけ?なんか暗いと普通に寂しいし、色んなこと考えて悲しくならない?え、みんなどうなの?俺最近毎晩泣いてる気がするんだけど。勝手に好きになってるのは俺の方だ。レンには彼女がいるんだから、もう諦めなきゃいけないのに。そんなことはわかってるけど諦められない自分がいて。 「莉都!まってぇ」 「はやくしろよー」 そう言いながらも待ってくれる莉都。俺は、あの頃、何を考えていた?
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