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「あと最後にもう一つだけ! 私と麻生さんは正式にお付き合いをしています。これは個人的な事なので秘密にしておこうと思いましたが、こんな状況になったのであえて公表する事にしました。今後はその事をわきまえておいて下さい! 以上!」
省吾からの衝撃的な発表に、フロア内は一瞬シーンと静まり返る。
しかし誰かが指笛を吹いたのを合図に、その場は拍手の渦に包まれた。
「省吾さんにやっと彼女がぁ~!」
「マジでリア充かぁ~ちっくしょう~!」
「キャーッ! マジでぇ?」
「深山さん、やるぅ~!」
「深山さんの恋人なら、もう誰も手出しは出来ないっすね!」
社員達から驚きや冷やかしの声が飛んでくる。
社員達は大興奮だった。
もちろん奈緒も頭が真っ白になっていた。
何が起こったのか、頭が混乱し過ぎて理解出来ない。
奈緒は驚いた顔で省吾を見上げる。
すると省吾は奈緒にウィンクをした。
それと同時に、社内からまた冷やかしの声が上がる。
「深山さんがウインクしたぁっ!」
「省吾さーん、彼女が驚いているじゃないっすかー!」
「さては勝手に公表したなぁ~!」
社員達からは次々とヤジが飛ぶ。
そんな社員達に、省吾はニコニコと笑顔を振りまいていた。
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