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「大丈夫だよ。彼女に辞められて一番困るのはこの俺なんだ。だから絶対に辞めさせるような事はしないと誓うよ!」
「おうっ! 麻生さんを辞めさせたらただじゃおかねぇからな!」
その言葉に省吾はフフンと笑うと、
公平の顔をまっすぐ見つめて言った。
「お前昔俺に言っただろう? 気になる女がいたら、全力でアタックしろって! 強引なくらいに情熱を注げってな! だから俺はお前の言う通りにしたんだよ!」
省吾はニヤリと笑って言った。
その言葉に公平がハッとする。
「なんだよぉ~そういう事かぁ~! だったら早く言えよ! おかしいと思ったんだよなぁ。お前が麻生さんを経理じゃなくて秘書にするって言った時点から! そういう事なら早く言えよ~!」
公平は少し安心したような顔で言った。
「悪かったな! ま、そういう事だ!」
「そういう事ならもう何も言わないよ! だけど無茶はするなよ! 麻生さんに辞められたら、お前だけじゃなく会社にとっても大損害なんだからな!」
「分かってるって!」
省吾はそう言って肩をすくめた。
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