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さおりの言葉に奈緒がうんうんと頷く。
すると恵子が言った。
「なるほど! 自分に寄ってくる女達を蹴散らしたいのもあって、奈緒ちゃんと偽装恋人になりたかったって訳ね! さすがモテる男の考えそうな事だわ~!」
「つまりお互い相手を利用するウィンウィンな関係ってやつ? 持ちつ持たれつ的な?」
さおりの言葉に奈緒は大きく頷いてから言った。
「今までの私だったら、こんな突拍子もない事は絶対に引き受けなかったと思います。でも、今はこういうのもアリかなーって。真面目に頑張っていても結局馬鹿をみるだけだし? なんだろう...彼との事で少し吹っ切れたのかもしれません」
そこでさおりと恵子が顔を見合わせる。
それからさおりが言った。
「今までと違う自分になるのもアリかもしれないわね! きっと違う世界が見えてくるかもしれないし! まぁ急いで吹っ切れる必要もないけれど、いつまでも立ち止まっている事もないんだから!」
「そうですね! 自分の人生なんだから、好きなように生きていいと思います! 今までとは違う行動で道が開けるかもしれないし...うん、そういう事なら私も応援しちゃう!」
恵子もそう言って笑った。
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